プレゼン挑戦記〜プレゼン初心者がわずか2ヶ月で90分間のプレゼンに挑んだ記録

3ヶ月ぶりのブログ更新となってしまいました。年初に年100記事のブログ更新を目標に掲げたにもかかわらず、かなり出遅れていますが、実はここ数ヶ月、別件で大きなイベントがあり、その準備に相当時間を取られていました。今となっては完全に言い訳ですが・・・

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プロローグ

きっかけは4月上旬、会社で通販コンサルをお願いしている先生からの一本の電話からでした。「6月の通販セミナーで講師を依頼していた人が急遽出れなくなったので、代わりに講師やってもらえる?時間は90分で、”No”という選択肢はないから。よろしく!」

断る間も与えないほど、一方的でしたが(笑)、いつもお世話になっていることもあるので、一旦は受けておいて、後から何か理由をつけて断ることにしました。

まず、自分の経験量ではどう考えても力不足だし、何より、人前で話すことが大の苦手で今まで振り返っても100人以上の前では話した経験もなく、ましてや90分間という長丁場のプレゼンなど逆立ちしても出来るわけがありません。しかも、今年は厄年&大殺界でその中でも6月が最悪の月という、この上なく縁起の悪いタイミング(笑)でした。

そして、数日後、断りの電話を入れたところ、「もう正式に決まったから」とか「今までやってきたことを話してもらえれば大丈夫!」とこちらの不安や深刻さとはかけ離れた楽観的な返事。

自分的にはもっと経験を積んで、それなりに成功した暁に、いつか記念に講師でも出来ればという漠然とした夢は持っていたのですが、こんなに早くチャンスが訪れるとは思っていなかったので正直戸惑いました。ただ、代役とはいえ滅多に巡ってくることのない、千載一遇のチャンスなので思い切ってチャレンジしてみることに決めました。

 イントロダクション〜まずはプレゼンの仕方を学ぶ

このような流れで2ヶ月後のプレゼンに向けて準備を始めることになりました。と言っても、プレゼンについてはド素人で何から手をつけて良いかも分からない状態。まずは書店に出かけてプレゼン関連の本を読んで「プレゼンの仕方」のリサーチから始めました。

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書籍を読み漁っていくうちに何となく流れは見えてきました。大まかな流れは、①まずプレゼンで伝えたいポイントの整理、②次にプレゼン資料の作成、③最後にプレゼンの反復練習。
そして、大切なのがこれらを実行するために「スケジュール管理」を徹底すること。2ヶ月という限られた期間なので、その他の時間を制限してプレゼンの準備にリソースを集中することにしました。
また、どの本にも共通していたのが、「プレゼンは、事前準備がすべて」ということ。当たり前だろう!とツッコミを入れながらもこの基本に忠実にベストを尽くすことにしました。

資料準備編

まず最初にプレゼンの主旨(伝えたいこと)と大まかな内容をA4一枚に箇条書きにまとめて主催者に問題ないか確認を依頼しました。今回は「自社がやってきた販促の取り組みを成功事例だけではなく、失敗事例も含めてできるだけ具体的に紹介して第一線で頑張っている担当者の方々の一助にしてもらいたい」ということをプレゼンの目的にしました。
そして、方向性の了承をもらえたので具体的な準備作業に入りました。ただ、人前で資料なしに90分も話し続けるのは現実的に厳しいので、できるだけ詳しい資料を作ってそのスライドに基づいて発表することにしました。ここで発表に向けてエクセルを使ってスケジュール管理表を作成しました。
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▲日毎に予定、実績、費やした時間を記入して管理。

本によると、1スライド=3分が目安とのことで、90分だと単純に30枚が必要。まず先述のA4の主旨書に基づいてパワーポイントのアウトラインモードでページタイトルと簡単な内容を箇条書きで増産しました。
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ちょうどゴールデンウィーク直前だったので勝負どころと思い、毎日家にこもって資料作成に集中しました。ピーク日は1日12時間ほぼぶっ続けで作業、こんなのは大学受験勉強以来です(笑)
余談ですが、大学受験の直前、頑張りすぎて右手が腱鞘炎になってしまい、本番では痛さのあまり鉛筆をまともに握れない状態で試験(しかも小論文)を受けたのを思い出しました。合格できたので、今となっては笑い話ですが。
そしてアウトラインができたら、次は各ページの作り込みです。全体的に「①課題の提議→②解決策の紹介→③改善結果」をなるべく客観的なデータに基づいて表現するように心掛けました。
これは、感覚的な表現だと受け取る方の主観でバイアスがかかってしまい、真意が伝わりにくいので、絶対的な数字で示すことで正確に伝わるようにするためです。
また、パワーポイントそのものも普段殆ど使わないので扱いにはとても苦労しました。後述するハウツー本を見ながら、色使いの設定やエルセルデータ・動画の挿入など基礎的なところは大丈夫でしたが、特に苦労したのが発表時にタイミング良く表示させるための「アニメーション」の設定。
棒グラフで個別の項目を段階的に見せたり、スライド間の移動がスムーズにできるようにするなど、簡易本ではさすがに分からず、書店で分厚い解説書を読んで勉強しました。
▲パワーポイントの使い方で参考にしたのがこの2冊で大抵はカバーできました。
そして、裏付け用にデータのページも加えていくとどんどんページが増えていき、最終的には合計70ページ弱にもなってしまい、今度は時間内に収まるのか?という、想定外の問題が発生しました(笑)
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事前練習編

5月中旬すぎにはスライド作りがほぼ終わったので本番まであと1ヶ月間はスライド発表の準備に時間を充てました。といっても、スライドが出来た安堵感で気がぬけてしまい、1週間くらい殆ど手を付けられずあとから相当焦りましたが・・・
事前練習では、まず各スライド1ページ毎に実際に声に出して話して、その時間をスマホのストップウォッチでそれぞれ測りました。合計すると案の定10分以上オーバーだったので事例説明の動画の再生時間を削ったり、スライド内の説明を一部省略するなどして何とか95分程度に収めました。
そして、その後はひたすら反復練習。通勤時間や帰宅後の時間を使い、来る日も来る日もスライドをもとに練習しました。
練習時、家ではPCを使用しますが、外出時はスマホやタブレットに落としたデータを使いました。具体的には、パワーポイントで作ったスライドをpdf形式で保存して、DropBox経由でiPadとiPhoneで開いて、それをiBook形式にエクスポートしてローカルに保存しました。こうしておくとオフラインでもスムーズに開くので外出時などの空き時間も有効活用することができました。
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箇条書きの項目は本番時に万一、緊張で忘れてしまっても、読み上げれば何とかなりますが、データやグラフパートの説明はそういう訳にいかないので、完全に記憶するまで何度も練習しました。
そして、6月に入り本番まであと2週間。二回の土日を使って4回ほど通しの練習をしました。練習ではmacbookとPCのモニターをケーブルで繋いで、プレゼンモードで実際の雰囲気に近い感じでやりました。
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通しの練習では、本番が近づいてきたという気の焦りもあり、どうしても早口になって噛みまくってしまいました。また、本番で頭が真っ白になる夢までみてしまいました(笑)これはマズイと思い、本やネットで「プレゼン本番の心得」を藁をも掴む思いで調べました。
その中で腑に落ちた言葉が、プレゼンでは「他人からどう見られている?」ばかり考えているとアガったり噛んだりするので、そうではなく、「自分の想いをどうやったら真摯に伝えられるか?」に意識を集中したら良いとのこと。
この言葉でとても気持ちが楽になりました。ここ数年間、自分なりに悩んだこと、努力したこと、悔しかったこと、嬉しかったこと、これらの体験を「今まさに悩んでいる人たちへの糧」として伝えられれば、今までの努力も報われるのではという思いが強くなり、そこからは不思議と焦りがなくなっていきました。

そしていよいよ本番!

本番前日から出張で福岡入りしました。実はこの段階で取引先にお願いしていたデータがまだ届いておらず、スライドも未完成の状態でした。夜はコンサルの先生と明日の発表の打ち合わせと景気づけに軽く飲み会のつもりが、初めて飲んだ「獺祭」があまりに美味しく、お酒がすすんでしまい二次会へ(笑)夜にホテルでもう一度練習する計画は脆くも消え去ってしまいました。
そして迎えた当日の午前中、取引先で残りのデータを付け足して何とかスライドが完成!プロジェクターを借りて動作確認をさせてもらいました。
その後、軽めに昼食をとって1時間前に会場入り。通販関係者や経営者などが百数十人は集まっている感じでしょうか、一番前の席から聴衆を見渡す景色はいつもと違って、さすがにゾクゾクと緊張しました。
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そして、15時になり講師紹介を受けてスタート。これだけ多くの人の視線を感じるのは初めてなので、自分の意識が何処かフワフワと飛んでいきそうな感覚になりましたが、スライドの説明に入ると、不思議と当時の経験を思い出すように言葉が出てきました。いま振り返ると、「緊張」と言うよりは、「伝えたい」という気持ちでいっぱいだった感じです。
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ただ、会場全体が暗いこともあり、一人一人の表情や反応が見えないので、飽きられてるんじゃないか?などの不安のも残る中、前半が終了しました。
そして、休憩時間に取引先の方々が来てくれたので、恐る恐る周囲の様子を聞いてみると、頷いたり、メモを取ったり、スライドの写真を撮ったりしていて概ね好評の様子。これを聞いてだいぶ気持ちが軽くなりました。
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後半はグラフやデータなどの具体的な事例の紹介がメインでしたが、予想以上に興味を持って聴いてもらえているという事実に逆に気持ちが高揚してしまい、途中で「息継ぎがうまく出来ないクロール」の時のように軽い過呼吸状態になってしまいました(笑)途中、一部割愛した部分はありましたが、ほぼ予定通り、約95分で話し終わりました。
そして、コンサルの先生の総括のあと、会場の皆様から温かい拍手をいただくことが出来ました。この瞬間の安堵感と達成感、満足感は言葉にいい表せないもので、フルマラソンのゴール×2〜3回分くらいの感動でしょうか。分かる人には分かるかと思います(笑)
終了後、多くの方々に名刺交換にお越しいただきました。その中で何より嬉しかったのは同じような悩みを抱えていた方々から「背中を押してもらえた。」といった感謝のことばを多く頂いたことです。ここ2ヶ月間というより、ここ数年間の葛藤と努力が報われた気がしました。
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そして、(いつもなかなか褒めない)コンサルの先生からも「今日は時間中、寝てる人がいつもより少なかったよ」とかなり屈折的ではありますが、肯定的な!?感想を頂くことができました。また、某大手代理店の方からはプレゼン資料のクオリティを高く評価してもらえたのは意外な収穫でした。

エピローグ

このようにわずか2ヶ月の準備期間で挑んだ人生初の長丁場のプレゼンでしたが、無事に成し遂げることができました。(レベルは別として)うまくいった要因を振り返ってみると、やはり「プレゼンは、事前準備がすべて」に尽きるようです。あともう一つは真摯に「想いを伝えること」じゃないかと思います。
また、今回のチャレンジで「為せば成る」の諺を字で行くような、何ごとにも代えがたい貴重な体験を積むことが出来ました。場を与えていただいたコンサルの先生には感謝するとともに、今後の人生、これからどう転がっていくか分かりませんが、この経験を糧に常にベストを尽くして乗り越えていきたいと思います。

番外編〜プレゼンの準備で参考になった本

今回、プレゼンの基礎からスライド資料作成、発表の仕方までを下記の本で学びました。プレゼン目的だけでなく、効果的な営業資料の作り方や話し方などにも役立つ内容なので参考にしてみてください。