『考える技術』これからの時代を強く生き抜くための「論理的思考」を学べる一冊!大前研一著【書評】

日本を代表する経営コンサルタントの一人・大前研一氏による、新しい世界経済の中を生き抜くための「論理的思考」と「それを身につけるためのノウハウ」を紹介した一冊。

この本は3〜4年前にたまたまBOOK・OFFで見かけて購入しましたが、当時の自分にはあまり興味のない内容だったのでそのまま本棚に眠っていました(苦笑)

しかし、今になって読んでみると、大前氏の紹介する「論理的思考」はシンプルながら合理的かつ効率的なものでビジネス上は無論ですが、これからの人生をどう生きていくか、自分がどう転ぶかも左右するような核心に触れるような思考法だったので、もっと早く読んでおけば・・・と非常に悔んでしまいました。

詳細は著書を読んでいただくとして参考になった部分を簡単に紹介したいと思います。

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「論理的思考」とはどういう思考法か?

まず、背景として現代の日本の企業は総じて問題解決のプロセスにおいて、単なる一つの現象を原因と混同してしまい、思いつきのレベルで問題を解決しようとして大失敗しているケースが多いと言います。

しかし、問題解決のプロセスで最も重要なのは、さまざまな現象の中から「本当の原因は何か」を考えること。そこで役立つのが「論理的思考」で、具体的には仮説・検証・実験を確信を得るまで繰り返し、事実に裏付けられた結論を導き出すという考え方。そして、この「論理的思考」で導き出した結論は、論拠が明確で否定の余地がないため、人を容易に納得させることも出来きます。

論理的思考を身につける技術

この「論理的思考」を身につける上で要となるのが「ピラミッド構成法(ピラミッド・ストラクチャー)」で「MECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive)」というロジカルシンキングの概念がベースとなっています。

具体的には、ある課題を「漏れがなく、重なりがない」ように細分化して、それらを整理し、因果関係でピラミッド状に組み立てて行き、最終的に一つの結論を導き出す方法をいいます。

そして、日頃からこの思考法をトレーニングして「論理的思考」を磨くことで、問題の本質を見抜く力が鍛えられて、高い確率で正しい解決法を導き出すことが出来るようになるといいます。

※MECEについてはこちらのサイトでわかりやすく解説されています。

ロジカルシンキングの基本「MECE」とは [ロジカルシンキング] All About

論理的思考を磨けば未来をも見通せる!?

また、この「論理的思考」を磨けば「5年後の世界」をも見通せると述べています。その一例として、携帯電話の5年後(刊行が2004年なので2010年頃)を次のように予測しています。

  • 電子財布としての機能(Suica、ETC、Edyと合体)→2004〜2006年に実現
  • 運転免許証は技術的に統合可能だが、日本では規制上難しい→的中
  • IP電話の普及で世界中誰とでも会話可能に→実現
  • フルテキストのEメールやグーグル検索など携帯がパソコン化する→2007年iPhone発売
  • 音楽や映像を楽しむエンターテイメント機器(音楽プレーヤー、カメラ機能、ヘッドホン無線化)→同iPhoneで実現
  • 全部音声入力が可能になる→2011年SiriがiPhoneに実装
  • 携帯のID化(家や車の鍵としての機能)→一部実現
  • GPSと連動した周辺情報やルート収集→実現

そして、結論として「すべてが携帯電話に統合される」と結論付けています。その殆どが実現しており、あたかも予言者のようですが、これらは「論理的思考」に基づいて、当時の携帯電話の機能を細分化して将来を推論した結果だというから驚きです。

まとめ

インターネットの普及や世界経済のボーダレス化などで今後ますます競争が激しくなる中で、成否を分けるのが「思考力の差」。そして、この思考力を高めるためには、「論理的思考」を日々磨くことが大切で、「論理的思考」という武器を手に入れることでこれからの新しい世界を切り開いていけると述べています。

一朝一夕には身につくものではないと思いますが、普段から「論理的思考」の視点で物事を捉えて、周囲に流されず、自分で考え抜くことが大事なのではないかと感じました。